■忘却の世界
1:聖域の2人
世界の生命の循環を司る神聖樹。その周囲は聖域と呼ばれた。
神聖樹に仕える巫女と、彼女を守ることを誓った守護騎士。
2人に神託が下される。
それは遠くない未来、かつて世界を滅ぼした『忘却の王』が復活するというものだった。


2:旅立ち
神託を受けた2人は聖域を旅立った。
『忘却の王』の復活に備え、求める物は2つ。
『伝説の聖剣』と『失われし呪文』。
あてもない大変な旅だ。
しかし、外に出られなかった巫女にとって、それは「初めて」のつまった楽しい旅だった。
3:師弟の日々
遥かな古代、『忘却の王』を倒したという伝説の『失われし呪文』。
古今東西の魔法を極めた大魔導士ロークは、その呪文の復活を目指して研究を続けていた。
そんな彼の元に弟子入りした、一人前の召喚師を目指すレイ。
師弟は騒がしくも楽しい毎日を送っていた。
4:喪失のハジマリ
闇と契約した邪悪な魔術師が動き出した。
その目的は『忘却の王』の復活による世界の崩壊。
その手始めとして、大魔導士の一番弟子の記憶を禁呪法にて奪い去った。
彼女を悪に染め、自らの手先とするために……
5:漆黒に染まる
記憶を消され、闇の勢力の手駒となったレイ。
彼女は邪悪な師の指導のもと、他者を害することを好むように変えられてしまう。
そこには、彼女のかつての面影はなかった。
6:しばしの別れ
巫女と騎士は『失われし呪文』に関わるロークの元にたどり着いた。
愛弟子が行方不明で意気消沈していたロークだったが、予言を聞き研究へ戻る。
出会いは別れ。
巫女は研究の手伝いのために残り、騎士は1人『伝説の聖剣』を探す旅へ出た。
7:聖剣の選びし者
1人旅を続けた聖騎士は、最果ての島にて『伝説の聖剣』をついに見つける。
かつて、『忘却の王』を封印した伝説の剣。
剣に選ばれし彼は、世界を救う勇者となれるだろうか?
8:聖域への侵攻
邪悪な召喚師が率いる『闇の勢力』がついに聖域に侵攻した。
その圧倒的な戦力差に、聖なる森は抵抗むなしく崩壊してしまう。
情報を聞いたロークと巫女は、直ちに聖域に向かう。
駆け付けたそこでロークが見たのは、変わり果てたかつての弟子の姿だった!!
9:再会という名の別れ
闇に染まったレイの一撃が、巫女を襲う!!
だが、時を同じくして聖域に戻った聖騎士がそれを防御する。
その身を犠牲にして……
10:受け継がれし剣
倒れた彼の意志と力を継ぎ、巫女は再び立ち上がる。
怒りと憎しみのこもった剣が黒き召喚師を襲う。
激しくも悲しき戦いが始まった。
11:2人の魔術師
ロークとリスウ。
かつて2人は共に戦った仲間だった。
しかし、ある女性の死をキッカケにリスウは闇へと堕ち、闇の召喚者となった。
彼女を死へと追いやった、友も世界も要りはしない。
悲しみ、絶望、嘆き、その過去の全てを忘却という名の無へと返す、そのために。
戦いの果て。
奈落に堕ちる最後の瞬間、彼は満足そうに嗤っていた。
12:忘却の復活
呪法が解け、全ての記憶を取り戻したレイ。
彼女はこれまでの自身の非道な行いと、師の喪失に絶望する。
だが、世界はそんな彼女を慮ることなく、更なる絶望の展開を見せる。
2人の師の魂を生贄とした『忘却の王の復活』である。
13:忘却の王
ついに復活した伝説の怪物。
いくつもの世界を『無』へと帰してきた『忘却の王』。
触れるもの全てを消滅させながらソレは動き出す。
――この世界を消し去るために……
14:共闘
『狭間の世界』より召喚された『忘却の軍勢』が崩壊した大地を埋め尽くす。
絶対的なピンチの中で、共闘する2人の魔術師。
全ての確執をのみ込み、預ける背中と背中。
ここまでしのぎを削りあった敵同士、そこには確かな信頼があった。
15:決着の一撃
世界消滅の危機の中、レイは亡き師匠の研究を思い出す。
それは遥か古代に忘却の王を退けたといわれる『失われし呪文』。
闇の師と光の師、2人から得た知識が魔導書の封印を解き放つ。
伝説の剣と1つになり、全てを終わらせる一撃が今放たれる。
16:思い出との別れ
多くの犠牲の果てに、世界を巻き込んだ戦いは終わった。
『望んだ相手』の幻想を見せる古代の噴水。
そこを訪れた彼女は、優しく微笑む『彼』の幻影に語り掛ける。
これまでの事とこれからの事。
過去に別れを告げ、未来へ進むために……
17:希望の未来へ
聖域は再生を始め、戦いの傷跡もやがてこの地から消えていく。
失った物も、得た物も。
全てを飲み込み、世界は進み、ただ巡る。
でも、どんなに辛い過去だって私たちは忘却しない。
その全てをかてに希望の未来を芽吹かせるのだから――
18:続く世界
未来を見つめる少女は、思いを受け継ぎ聖域を守る騎士となった。
過去を悔やむ少女は、今とは違う世界の可能性を探していた。
異なる選択の先にあったかもしれない、もしもの世界。
彼女がそれを求めたことが、新たな物語の始まりとなるのだった。














